コロナ自粛下におけるブラジルの学園経営の現状

ブラジル・ベレン 越知日伯学園 学園長 越知恭子

このパンデミックの中で私がしみじみ感じていることがあります。

それは、生き残りの為の現実社会での模索や挑戦、あらゆる可能性を見出す努力をしている自分と、もう一方では人間としての心の成長をしている自分です。

自分の息子2人(医者です)が家族もろともコロナウィルスに感染し、1人は集中治療室に入らなければならない程だったこと、またもう1人は他の州に住んでいるため様子も良く分からない状態で、私がしてやれることは、ただ朝・昼・夜と3回の読経を上げることでした。そんな経験もありましたので、当たり前のことにどれだけ感謝が出来るようになっているかを感じています。朝起きて、生かして頂いていることへの感謝から始まって、困っている人や、また一生懸命努力している人たちを見て、今までかけられなかった愛情が素直に持てるようになって、励ましの手を差し伸べている自分を感じております。

多分、私の心の中だけではなく、パンデミックの中で生活している全ての人達の心の中に、やさしい気持ち、他の人への思いやり、そういった感情が多かれ少なかれ芽生えて来ているのではないでしょうか。

それから、もうひとつ感じていることは、こんな苦境の中だからこそ見えてくるそれぞれの国の文化の違いや、教育の大切さです。1人1人の自覚と責任感と自分が出来ることへの最大限の努力がこのパンデミックに対抗できる最高の武器ではないかと感じております。そして、その思いが私に子供たちへの愛情と教育への更なる情熱を湧き立たせてくれていると思っております。

皆様、ワクチンの接種はもうそこまで来ています。1人1人が自覚を持ち、みんなで力を合わせて頑張りましょう!

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