ブラジルの州旗

alt 大きな国旗、中くらいの国旗、小さな国旗―――。交差点に止まるや近づいてくる露店商人たちがいま扱う品のトップ3です。活気付くW杯商戦。なんといっても売れ筋は国旗です。あの図柄とカラーリングは外国人の目にも素敵です。そんなデザイン性に優れた点も後押ししているとは思うのですが、自国愛をごく自然に常にアピールしているブラジル人は普段から国旗大好きな国民です。
私が住む州のスーパー最大手ではすべての店舗の屋根に巨大な国旗を常に掲げています。遠くからでも確認できるサイズで、店の目印になっています。日本で国旗を掲げるのは祝日のときぐらいでしょうから、ここにもブラジルと日本の国旗に対する思い入れの違いが浮き彫りになっているようです。
さて、ブラジルの国旗に「秩序と進歩」という語句(メッセージ)がデザインされていることは有名です。これと同様に文字がデザインされている州旗と言えば、パライーバ州、ミナスジェライス州、エスピリトサント州の旗です。中でも見た目にインパクトがあるのがパライーバ州でしょう。赤と黒のコントラストを背景に、“否定・拒絶”を意味する動詞NEGARに由来する「NEGO」の一語が鮮烈です。
むかしサンパウロに住んでいた頃、「なんてユニークな図柄の旗なんだろう」と思っていました。とはいえ、パライーバ州を訪れることはこの先きっとないだろうと考えていました。それが今日、となりのリオグランジドノルテ州に住んで1年になり、そのパライーバ州にも先週出張する機会がありました。人生とは分からないものです。
「NEGO」の由来についてご関心のある方は、以下のサイトに簡潔に説明されています。大統領選を巡る攻防に関係している言葉だと分かります。
http://www.oragoo.net/por-que-a-palavra-nego-aparece-na-bandeira-da-paraiba/

 

フェスタ・ジュニーナ

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田舎者の野良着姿で踊って楽しむ6月の聖人祭(フェスタ・ジュニーナ)がサッカーW杯の応援騒ぎと平行して州内各地で行われています。
この時期は季節的には“収穫祭”のお祝いも兼ねているのですが、当州内陸部
は今年旱魃で穀物等の生産が「ほぼ壊滅」という相当悲劇的な状況。でもここまで歓喜できるのはやはり国民性で
しょうか。
大統領も首都ブラジリアの公邸で閣僚らを集めて盛大な6月祭のイベントを開催しました。写真はそのときの招待状です。ハート型の招待状の中で踊るポーズの大統領夫妻。なにかとイベント事が多いブラジルでは招待状のデザイン、その印刷のスタイルが非常に多彩かつ趣向を凝らしていているのでコレクションしたいくらいですが、特に大統領からの招待状などは垂涎の一枚です。今回のは特に凝った作りものでないですが、6月祭は本来農村の大衆のお祭り。それを意識してあえて安っぽく仕上げているのではと思います。
このイベントでは招待客の閣僚らも田舎者の格好をしてくることが“ドレスコード”になっていたそうです。欧米で政治家・官僚の宴といったらスーツ姿でフォーマルに着飾って、さしずめ舞踏会や晩餐会でも開かれるところでしょうが、どんなときも堅苦しく気取らないのがブラジル流。そしてブラジルはまだまだ「世界の田舎」なのかもしれません。そこで思い出したのが次の一句。

ブラジルは世界の田舎 むかご飯 佐藤念腹*

* 高浜虚子の弟子でブラジルに俳句を広めた人物
* 零余子飯(むかごめし)は晩秋・生活の季語ですので、季節外れですが。

 
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