日系企業幹部をバラバラ殺人

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6万レアル程度を出すと何が購入できるか? 
ある新聞記事を読んで気になったので調べてみました。円高のいま240万円くらいです。 
ブラジル・ホンダ社のシビックを買うにはやや不足。ここナタル市の郊外のアパート(40㎡前後、新築)にも手が届くかどうか。
調べたきっかけとなった記事は、私が暮らすリオグランデノルテ州の人口2万の田舎町の話でした。「毎年恒例の6月祭に対して会計検査院が公費の支出を禁じ、今年は開催されないことになった」「強行した場合、費用12万レアルの50%が市長負担になる」
市長は結局、中止を決断したそうですが、6万レアルくらい払う“男気”を見せても良かった? ちょっとした車や郊外の小さなアパートを買うくらいのお金。ポケットマネーから出していれば、“伝説の市長”になれたかもしれません。
私は少年時代を人口1万人ほどの田舎町で過ごしましたので、年一度の町の祭りが中止になったときのショックの大きさを実感として想像できます。ましてやブラジル北東部はカーニバルよりもフェスタ・ジュニーナ(6月祭)を盛大に祝う土地柄です。ただ、今年は数十年に一度の旱魃による凶作で、他所でもイベントのキャンセルが相次いでおり、市長も「中止が今年で良かった」とほっとしていることでしょう。

  話題は変わりますが、ブラジルにYokiという企業があります。6月祭の風物詩的な食べ物をはじめ庶民の食卓に欠かせない製品を数多く扱い、企業同社の製品にはYokiのロゴの脇に漢字で「与喜(よき)」と印刷されているように日本人移民が創業した企業でした。過去形なのは今年2月にアイスクリームのハーゲンダッツなどを所有する米企業に20億レアルともいわれる金額で買収されたためです。
そして6月祭の季節を迎える直前のこと、Yoki創業一族の後継者が殺される惨劇が起きました。この日系男性(42歳)は銃殺されたのち体をバラバラに刻まれ山中に捨てられていました。妻が容疑者として逮捕され、殺害動機は男性の浮気だったと言います。世間はこのところ「Yoki事件」の話題で持ちきりでした。
今年の6月は旱魃・凶作のせいで「陽気」な雰囲気が欠乏ばかりか、「猟奇」的な事件があった年として記憶されるに違いない――。そんな思いに駆られた次第です。

2012年7月8日 リオグランデドノルテ州ナタル市 小林大祐

 
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